Apacheの1.3系、2.0系を並列運用したい場合など、 1つのサーバに複数のApacheをインストールするケースがあると思います。 そのための作業は、基本的に単純です。 configureの際にprefixを、既存のApacheと異なるパスに設定をすれば、OKです。 OSにApache1.3系がインストール済で、Apache2.0系を追加インストールする場合は、 特にprefixを指定しなくても問題ないはずです(Apache2.0系のprefixのデフォルト値は、"/usr/local/apache2")。
インストールが終了し、複数のApacheを同時に起動するには、ListenPortを異なる値に指定する必要があります。 httpd.confを編集して、1024より大きな値を割り当てて下さい。 ちなみに、新しくインストールしたApacheの起動は、 次のコマンドを実行します。
# {prefix}/bin/apachectl start
既存のApacheの起動は、従来通りで大丈夫です。
# /etc/rc.d/init.d/httpd start
ブラウザからのリクエストは、 URLに指定されたポートとListenPortが一致するApacheへ、通知されます。
# ホストの後ろに、コロン+ポート番号で、指定する http://localhost:8000 # 何も指定しない場合は、80ポートと解釈される http://localhost
ただ、実際にこうした構成を利用することは、あまりないでしょう。 冒頭で述べた、複数のバージョンを並列運用したい場合に、限られると思います。 もし複数のドメインで、複数のサイトを運用したいならば、VirtualHostを利用するべきです。 ログ類も別々に記録することが可能ですし、複数のApacheを立てた場合と比較して、 特に機能面の遜色はありません。そして何よりも、リソースを食いません。