2023年5月28日、阿寒湖湖畔にある滝口自然探勝路をトレッキングしてきました。遊歩道自体はボッケ遊歩道から始まっており、そちらはかなり舗装されているので、街歩きの装備で歩けます。石川啄木の歌碑の少し先から滝口自然探勝路となり、これ以降は軽登山装備が推奨されます。ヒグマとの遭遇リスクがあるため、熊鈴があった方が良いです。道は木の根が出たり、岩が出たりと、山道らしくなりますが、傾斜もほとんどなく、それほど歩きにくいわけではないので、スニーカーでも歩けるかと思います。
なお、Fenix 5Xによる測定は滝口自然探勝路の区間のみを対象にしていますが、山行の様子はボッケ遊歩道を含めて書きたいと思います。
まりもの里桟橋から湖を正面に見て右手に進んでいくと、湖岸沿いを歩く道に出られます。ここからボッケまで歩きやすい道が続きます。左手すぐに湖を望みながら、森の中を歩いていきます。途中、木の上を何かが動いているのが見えて目を遣ると、エゾリスがいました。前日の雌阿寒岳登山では、エゾシマリスしか出合えなかったので、良かったです。
リンドウやヘビイチゴの花などを楽しみつつのんびり歩いていくと、ボッケに着きました。ボッケとは、アイヌ語で「煮え立つ」という意味から付いた地名であり、泥火山のことです。泥が煮え立つように、ボコボコと時々泡を立てています。足元に目を遣ると、ニホントカゲがいそいそと歩いていました。
ここから湖岸に下りて先へ進むと、石川啄木歌碑があります。そしてこの先が滝口自然探勝路となります。ヒグマに関する注意喚起の看板があり、道も舗装路から山道へ変わります。ということで、熊鈴をザックに付けて先に進みます。
この道を終端まで歩くと雄阿寒岳登山口に出ますが、そこまで時間をかけるつもりはなく、水芭蕉の群生地を目標にします。花期はだいぶ過ぎていますが、幾らか遅咲きのものが残っているだろうという見立てです。
特に高低差はないので、足取り軽く歩いていきます。道端にはサクラソウがたくさん咲いていて、きれいです。湖の方に目を遣ると、雄阿寒岳が遠くに見えます。林の中を歩く部分が多いのですが、時折視界が開けたり、湖のすぐ傍を歩いたりします。湖は遠浅のようで、水中に膝まで浸かって、釣りをしている人たちの姿を多く見かけました。
1.4kmほど進むと、国道との分岐路に出ます。車さえあれば、水芭蕉の群生地へ近道が可能です。そこから500mほど歩くと、ついに水芭蕉の群生地に到着です。
やはり花期のピークは過ぎているので、葉っぱだけの個体が目立ちますが、それでも幾つかの個体は白い花を見せてくれました。来て良かったです。
帰りはピストンで同じ道を戻ります。往路では結構日の差す時間帯が多かったのですが、復路はほぼ曇天となりました。歩きながら耳を澄ませてみると、鳥のさえずりが聞こえます。鳴き声を頼りに姿を探して、キビタキやアカゲラの写真を撮れました。
今回のトレッキングデータは、以下の通りです。
距離 | 4.02km |
山行時間 | 1:29:21 |
経過時間 | 1:41:46 |
高度上昇 | 38m |
高低差はほとんどないので、高度グラフは省略です。阿寒湖湖岸に沿って歩きました。時間帯にもよるかもしれませんが、滝口自然探勝路をトレッキングしている人の姿は多くなく、1~2組とすれ違った程度でした。むしろ釣り師の方が多いです。
記事に載せきれなかった写真は、こちらをご覧ください。